あなたの口座は知られているかも!?税務署の銀行調査とは

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 税務署と銀行との関係

我々が普段銀行で当たり前にしている引き出しや預け入れ、振込や入金などのことを税務署はどの程度知ることができると思っているでしょうか。

結論から申し上げますと、本気を出せばほとんど知ることができます。本気を出せばといいまで、一つの調査には自ずと時間的制限が出てきます。しかしながらこれは悪質だということになれば、人員を割いて徹底的に調べ上げるという方法を取ることもあります。そういう意味で本気を出せばという言葉を用いました。裏を返せば、みなさんの銀行での取引が自動的に税務署に流れるといったようなことはありませんのでその点はご安心ください。

それでは税務署はどのように銀行から調査先の情報を取得するのでしょうか。

 銀行が税務署に個人情報を提供する理由

なぜ個人情報保護が騒がれている今日にあって銀行が税務署にその顧客情報を提供するのでしょうか。順を追って見てみることにしましょう。

 銀行調査は反面調査の一種

銀行への調査は税務署の調査手法でいうところの反面調査というものにあたります。反面調査については「反面調査は断れない? 元国税調査官が解説!反面調査とは」という記事で詳しくふれていますが、簡単にいいますと国税通則法という法律の中で、税務職員が持つ質問検査権(質問したり、帳簿書類を確認することができる権利)は調査対象者の取引先にも及ぶことが規定されています。銀行もこの法律のいうところの取引先の一つにあたるために税務職員が調査対象者にするのと同様に質問検査をすることができるのです。銀行というと公のイメージが少なからずありますのでピンとこないかもしれませんが、税務署側からすれば他の得意先や仕入先と同様に調査対象者の取引先として質問検査を行うことができるわけです。

 個人情報保護法で顧客情報は保護されないのか?

銀行に質問検査できるとしても個人情報保護法で保護されるのではないか、と疑問に思うかもしれません。しかし、個人情報保護法には例外規定があり、税務調査はその例外にあたります。

個人情報保護法第16条では個人情報を取り扱う業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。と規定されていますが、そのすぐ後で「法令に基づく場合」は適用しないと規定しています。税務調査は国税通則法に基づくものなのでこれに該当します。つまり個人情報保護法の適用除外となっているわけです。そうでなければ税務調査はかなり制限を受けてしまい、本来の意味を失ってしまうでしょう。

以上の理由で税務署は必要とあれば銀行から顧客情報を入手することができます。

 銀行調査で知られてしまうもの

税務署が銀行から必要な情報を入手できることはわかりました。それではどのような情報が税務署の手に渡っているのでしょうか。

 個人口座は見られています

税務署は法人税の調査の場合は法人名義の口座だけでなく、関係者の個人口座も調査し、簿外預金の把握に努めます。代表者はもちろん、役員、その家族の口座、そして借名預金がないかを調査します。

例えば代表者の個人口座に取引先からの入金があったとすれば、会社の帳簿を通っていない可能性が極めて高く、そうであれば不正ということでペナルティが通常より高く課され、新たに納める税金の35%を上乗せされることになります。(加算税についての詳細は「税務調査で課せられる加算税・延滞税の計算方法のすべて」をご覧ください。)また、代表者が親族の預金を使用することも考えられるので、その親族の口座も確認されることになります。

 窓口にきているのは誰か

例えば個人口座に多額の不審な入金があったとして、それを誰が入金したものかがわかれば、その者に事情を聞くことにより全容を解明できるかもしれません。銀行の窓口で多額な入出金をする場合には本人確認を求められます。その際の本人確認を行った書類を確認することにより把握することができます。また、ATMであれば防犯カメラがついていますので、その映像を確認することにより誰がATMを操作しているかを把握することができます。

 まとめ

今回は税務署の銀行調査について解説いたしました。いかがだったでしょうか。ここまで調査されるものだと思っていなかったかもしれません。不正な取引をしていない方にとっては痛くもない腹を探られて、個人情報を見られるだけだとお感じになっているのではないかと思いますが、実際に見に覚えがある方にしたら戦慄かもしれません。目をつけられてしまったらかなりの部分を把握されると思って間違いないと思います。

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お読みいただきありがとうございました。

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